プーコーナーへ





不法侵入者な私

さ、タクシーに置いてきてしまった地図を思い出しながらプーコーナーの方向に歩いていってみようっと。
距離的には片道20分くらいなんだから、迷ってもそんな大事にはならないはず。
そう思って私は歩きはじめました。
ところが、しばらくは確かに普通の道を歩いていたんだけど、いつの間にか私は私有地を歩いていたみたいなのよね。
行けば行くほど深みにハマる感じ・・。
あっちに行っても「私有地につき進入禁止!」
戻ろうにも「私有地につき進入禁止!」でもうどうにもならない状態になってしまいました。
もう段々どこを歩いているのかすらわからなくなっちゃって、とにかく私有地から抜け出すことしか考えてなかった!
もう怒られてもいいから誰か人が通ってくれないかなーって何度も思ったけど、ぜんぜん人と遭遇しないのよ!これが!!
しばらく不安になりながら歩いていると何台か車が通り過ぎていく音が遠くに聞こえてきたので、やったー!普通の道路だ!と、喜び勇んでそちらの方向に進んでいきました。

やっとのことで私有地を脱出した私。着いたところはカーブのきつい山道のアスファルトの道路でした。
地図はないけど、私は確信していました。この道路のどっちかに目的地のハートフィールドがある!と。
でもどっちに行けばいいのかわからないの〜!!聞く人もいないの〜!!
逆方向に行っちゃうとどんどん離れていってしまうことに・・
しばらく悩みましたが、とにかくどっちにでもいいから歩こうという結論に達しました。
ヒッチ・ハイクも考えたけど、これは最終手段ね。
車はかなりスピード出して走っているので止まって貰うのはちょっと大変そうだけど、そのうち誰か人がいるかもしれないし、道路なんだから標識があるかもしれない。
でもほんとのこと言うと、もう少しでも無駄な歩きはしたくない気分でした。
だってここの坂、結構キツイんだもーん!

道路の左右にはあいかわらず広大な私有地をお持ちの牧場やら畑やらが続いています。
そしてノブリン、魔が差しました。
もしかしたらどなたか農作業をしている人がいるかも・・と思いつき、イケナイとはわかっていたんですが道を聞きたい一心で私有地に入っていってしまい・・・・。
そして6匹ほどのでっかい犬におもいきり吠えられるノブリン。
そりゃ私が悪いのさー。犬にしてみりゃ私は怪しい不法侵入者、吠えて当たり前なのはわかってる。
犬が怖い人なら腰を抜かしてたところでしょうけど、私は平気なのでしばらくそこで待ってみました。
もしかすると犬の吠え声に誰か出てきてくれないかと一縷の望みに託していたんです。
なのに誰も出てきてくれないし・・。
「あんたたちと話せたら良かったんだけどねぇ」
私は今にも飛びかかろうとせんばかりに吠え続ける犬に向かってつぶやきました。
「わかった、わかった・・出ていけばいいんでしょ」私の負けです。

再び道路に戻って、駅で買ったオレンジジュースを飲みながらとぼとぼ歩いていると、
なんと!なんとなんとなんとっ!

人間発見!!!

何か作業をしているおじさんを見つけたとき、涙が出るほど嬉しかったです。
私は逃してなるものかっ!と慌ててでっかい声で叫びました。「エクスキューズ・ミーっっ!!」
人間が返事くれる前に彼の飼い犬にまたまた吠えられるしー。
でも今回はおじさん、ペットをなだめてこっちに歩いてきてくれました。
「ハートフィールドに行きたいんです」と私。
おじさんは教えてくれました。私の来た道が間違ってなかったことを。
「ここをまっすぐ10分ほどで着くよ」
たかが10分の道のりでも、不安に歩くのと確信を持って歩くのじゃ気分的に全然違います。
私にはこのおじさんが神様に見えました。

プーコーナー

まっすぐ10分歩いたら、ほんとにハートフィールド村が見えてきました!
うっ、嬉しすぎる。
やーっとのことで着いたプーコーナー(トップ画像)は、17世紀に建てられた建物をプーグッズのお土産やさんにしたものです。
昔から雑貨屋さんだったらしく、クリストファ・ロビンもここにキャンディを買いにきたとか。
でも、中を見てちょっとガッカリした部分もありました。
今年の春にフロリダのディズニーワールドに行った時に見たような商品ばっかりだったので・・。

私は雑貨屋さんをしているんですが、そういえば数年前、プーの版権を全てディズニーが買い取ったとかってのを聞いた様な・・。
お土産に何か買おうと思っていたんだけど、つい最近ディズニーワールドに行った者としては、ここでディズニー商品を買うのはなんとなくちょっとねぇ・・。
でもここで買い物をしたら可愛いプーコーナーの袋に入れてくれるの。ほとんどその袋欲しさに、カレンダーを買ってしまいました。
そして無料の地図も・・。もうハイキングに行く気にはならないけど、日本語のが置いてあったし、一応ね。
もう無駄に動きたくなかったので、お店の人にバス停の場所とバスの時刻を教えてもらって、時間までここにいました。
時計を見たらまだお昼の1時半。何かものすごい時間、路頭に迷っていた気がしたんだけどなぁ!


次は自然史博物館です

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