5月16日 すごいぞ!ロッキー越え

ラウンジカーへ

とにかく絶景はデンバーを過ぎてからと聞いていたので、すぐにラウンジカーに行くことにしました。
でもどこにあるんでしょう?
なんとなく1階の方が通りやすい気がしたので、下に降りたらのっぽのアテンダントさんが「どこ行くの?」と聞いてきました。
「ラウンジカーに行きたいんだけど」と言うと彼は3つ向こうの車両だよと教えてくれました。
「ありがとう」と、1階の車両を歩いていって奥のドアを開けてびっくり!!
なんとそれは隣の車両にいくドアじゃなくて、ファミリー用のお部屋だったんです!!
誰もいなくて良かった〜。移動は2階からしか行けないのね・・。
ちなみに1階にはファミリー用と障害者用のお部屋、そしてトイレとシャワールームがあります。

2階からお隣の車両へ。
今度は真ん中でなく端っこに廊下があり、私の個室より大きなお部屋が数室並んでます。
デラックス寝台というやつですねー。お部屋が倍ならもちろん料金も倍。
話によると中にシャワーも付いているとか。
その次にまた真ん中通路のスタンダード個室。
さらに進むと食堂車。
ご飯食べる訳でもないのにここ通るのはなんとなく気が引けちゃいますが、ここしか通る場所無いから仕方ないです。
その向こうがやっとラウンジカーです。
まだ比較的平坦な風景。ラウンジカーも比較的空いてました。
でも夏のピークシーズンほどではないでしょうが、5月もそれなりに混むのでなるべく早めに席を確保しておかないとね。
周りの人たちはほぼ全員がアメリカ人という感じ。
そしてみんなアムトラックを移動の手段と考えてないのは見ているだけでも解ります。
服装はリゾート、家族や夫婦で旅行、サンドイッチにおやつにビデオカメラ。
数時間の場所なら車で行っちゃうか、飛行機利用のお国柄ですからね。
アムトラックに求められているものは、ひとつのリゾート+アトラクション。
昔、飛行機の無かった時代に活躍していた鉄道が無くならないのには、そう言った趣向があるからなんですね。

さて、これから行く方にひとつここでアドバイス!
ロッキー越えは進行方向の右側がお奨めです!
もちろん、シカゴ行きの列車だと反対の左側。
これ失敗すると、ずーっと岩肌ばかり見なくてはいけないことになります。
でも最初の30分ほどは実は右より左側の方が景色がいいんです。
もしラウンジカーが空いているようでしたら、最初左、山を登り始めたら右に移動してもいいかもしれません。

話を戻して、デンバーを出発した列車はゆったりとした平原とそれを見渡すように並んだ住宅の間を進みます。
右側の風景は家の裏庭。左側は美しい平原です。
多分、家の庭から電車を眺めるというよりは、平原を眺めるようになっているんでしょうね。
それに、この美しい平原を走る銀色の列車というのもかなりいい風景かも。
特に反対方向の列車がここを通る時は夕暮れ時ですから、素晴らしいんじゃないかしら・・と想像したりしました。

そして家も少なくなってきた辺りから、ゆっくりと山を登り始めます。
最初は鮮やかなグリーンの草地の山、段々と草も無くなって高知の趣になってきます。
まるでインディアンの映画の様な、赤い岩の山肌をすべるようにグネグネと曲がりながらいくつものトンネルを越え、気が付いたらものすごい高い場所を走ってました。
まるで飛行機の窓から下界を見ている様な幻想的な景色が窓の外に広がってます。
線路のすぐ横は崖。ちょっと竦んでしまう。
「うわー!!」とラウンジカーの人たちからも歓声が上がります。
運悪く左側に座ってしまった人たちも立ち上がってみんなこちらの窓を眺めています。
この一番の絶景ポイントはほんとに一瞬しかありません。
感動を逃したくなかったら、ひたすら右側に座り続けて下さいね。

この後しばらくは山の中を走ります。
時間はもう10時。
その時、アジア系の女の子が私に英語で話しかけてきました。
でも実は彼女、デンバー在住の日本人。
多分、この電車に乗っている日本人は彼女と私の二人だけみたい。
彼女は一度アムトラックでぐるっとアメリカを周遊したらしいのだけど、ここの風景があまりに美しかったのでまた乗りにきたのだと言っていました。
「カリフォルニア・ゼファーとコースト・スターライトがとても良かったです」と彼女。
コースト・スターライト号はシアトルからロスまで出ている列車で、これも日本人にとても人気があります。
でも海岸沿いを走るのだと思っていた私の想像とは違って、森の中を走るのだそうです。

それからしばらく、アムトラックやデンバーのこと、地元の話(関西に住んでいたこともあるらしい)なんかをして過ごしました。
3月にこの列車に乗ったときはとても空いていたから、今回の列車がとても混んでいてびっくりしたんだって。
5月の後半から夏の料金になってちょっと値上がりするらしい。その直前だから多分混んでいるんでしょう。
まーこれはこれで、賑やかでなかなか良いんですけどね。

列車は山間の渓流の側、コヨーテとか出てきそうな山の中をどんどん進みます。
「ビッグサンダー・マウンテンみたいねー」と私が言うと、「いや、こっちが本物ですからー」と彼女。
そっかー、こっちが本物よね。こういうのをモデルにジェットコースターを作った訳で、みたいなんて言ったら失礼よね。
時間は12時。もうお昼ご飯の時間です。



次はお昼ご飯・・晩ご飯

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