8月20日 灯台ツアー

さあ、出発

午前中は良いお天気だったのに、午後になると段々と曇ってきてしまった。
やだなぁ・・これから灯台ツアーに行くのに・・。
迎えに来てくださるというので1時10分前に宿の前に出て待っていると、会社のロゴの入った普通車がやってきた。
運転手兼ツアーガイドの女性が軽快に降りてくる。
「あれ?私たちだけですか?」車にはだれも乗っていなかったので、思わず聞いた。
「はい、どうぞ乗って下さい」ということでツアーの始まりです〜。
私たちを案内して下さったのは増田さんという女性の方で、旅行前にセレクトツアーさんへメールを出した時に対応して下さったのも、電話に出て下さったのも彼女でした。
活発で陽気そうな彼女は運転中も地元の話をいっぱいしてくださるので、モンゴメリーの小説の続きを聞いているようですごく面白かったです。

まずは灯台の説明から。
プリンスエドワード島の灯台は白地に赤のポイントと決められていて、昔は灯台守の人がそこに常務していたため、場所によっては小さなお家付きの灯台もあるんだそうです。
住居兼灯台。そういえば、「赤毛のアン」の何冊目かに出てきた「ジム船長」もそうでした。
今はもう湿地帯に囲まれて近寄れない灯台や、そのうち潮にさらわれてしまいそうな灯台など、数は・・・えー・・・ああっもう!聞いたのに忘れちゃったよ!!
六十いくつか・・いや、100越えてたっけ?とにかく結構な数だった。

灯台に行く前に、ガイドブックなどでよく見るフレンチ・リバーの村が見えるポイントに連れていって下さいました。
ツアーの中には入ってないのですが、私たちが赤毛のアンツアーに行ってなかったので、特別にね。
ほんとはアンツアーの方に入っているポイントなんです、ここ。
外に出たら、普通の道路。1・2台だけ車の停められるスペースがあるだけです。
日本の感覚なら展望台とか売店くらいはありそうですが・・。
なんてゆったりとした美しい風景なんでしょう!
豊かな農園、水辺に点在する鮮やかなブルーの家、PEIを象徴する様な景色ですね。
増田さんは車を駐車した道路反対側の丘にある大きなお屋敷を指さして教えて下さいました。
「ここら辺はみんなあそこの家の人の土地なんですよー。路上に車停めて写真を撮る人が多いので危ないからこのスペースを作ってくださったんですよね」
おおっ、親切〜!でもきっとあの丘の上の家からの景色はここよりもずっと良いはず・・とちょっと羨ましそうに眺めてしまいました。

車に乗り込んでまずは最初の灯台へ。
「あっ!アメリカ・ナンバーだ!」と増田さんは前方の車を見てチッと舌打ちしそうな勢いで言いました。
「地元の人間以外は道をよく知らないから、道に迷ってウロウロしてるんですよねー」
「コレダカラ・ヨソモノハ〜!!」って感じデスカ・・。リンド夫人(アン・その他に登場)が言いそうです。まったくのところ。(リンド夫人の口癖)
「そう言えば道路に標識ほとんどないですよね。これは運転するの大変そう」と言うと
「地元の人間でも、知らない道を行く時は誰ソレさんの家の前を曲がって〜とか、いくつめの丘を右へ・・って感じで道を聞きますよ」
・・すごーい!次来た時にはレンタカーもいいなぁと思ったけどおもいっきりくじけそうな話です。

車は畑だらけの道をゆっくり曲がり、小麦畑のど真ん中で止まりました。
ここから見える風景は赤い土の道と黄金に輝いた麦畑、その上にちょこんと乗っかったみたいな白い可愛い灯台です。
晴れていたらもっと鮮やかな風景だったんだろうけど、曇り空独特のパステル画みたいなぼやけた感じもそれなりにいいかも。

そして次々と灯台・灯台また灯台・・。当たり前ですね。灯台ツアーなんですから。
どの灯台も「えっ?こんな道入っていくの?」って道にあります。
ま〜もともと灯台なんて灯台守の人以外はそれほど頻繁に行く場所だったわけでもないでしょうし、当たり前って言ってしまえば当たり前なんですけどね。
灯台までが大通りになってたり商店街になってたりするわけないですよね。
それにしても海がどんよりしていてほんと残念だなぁ。
やっぱりPEIの灯台は真っ青な海と空が似合いますよね。

最後に出かけたのは砂丘の中にある灯台。
ここは灯台のすぐ近くまで行けます。
ほんとに掘っ立て小屋みたいに小さいのね。
こんなちいさな灯台なのに、海に浮かぶ船の上からでも光が見えるんだー。
砂丘は白でも茶色でもなく、ピンク・ベージュ。
サラサラのピンク・ベージュの砂です!なんて可愛いんでしょう。

最後に行ったのはダルベイ・バイ・ザ・シーというホテル。
これを見た途端思ったことは「ホワイト・サンド・ホテルだっ!!」でした。
今はホテルなこの建物はもともと鉄道王として大金持ちになった人の別荘なんだそうです。
元個人所有の建物としては、多分PEIで一番立派な建物でしょう。
今はホテルになっているので、もちろん中も見ることが出来ます。

ツアーはここで終わり。行きと違う道を通って戻ります。
全部は書ききれなかったけどほんとに増田さんの地元の噂話は面白くて、とても楽しい3時間でした。
プリンスエドワード島の魅力は、美しい風景ももちろんなんですが、この島にぴったりのおっとりとした優しいコミュニティにある気がします。
この輪の中に入ってしまいたいと思うからこそ、この島にはリピーターが多いんだろうなぁ・・と思いましたよ。


次は「赤毛のアン」ミュージカル

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