オルセー美術館




オルセー美術館はもともと駅だったところ。
だから新しくなった今もどことなく駅っぽいデザインです。
建物の壁にはトレードマークのでっかい時計。
内部にも時計があって、ほんとに駅ってかんじです。

私がここに着いたのはエッフェル塔見たあと
コンコルド広場から歩いてきたんで入る前にちょっと休憩。
建物の横に小さなサンドイッチとか売るワゴンのお店があったから
ワッフルを買ってかじりながら美術館前の階段に腰掛けました。
ぽかぽか良いお天気で気持ちいい。
前方ではジャズ系のストリートミュージシャンが心地よい音楽を奏で、
ワッフルかじりながらついついウトウト・・・。

美術館の中に入ると、本当に終着駅の中にいるような大きなホール。
ここは4階まで吹き抜けになっていて、
小さな展示室が左右にいっぱい並んでいます。
ホールの中には所々に彫刻がゆったりと並べられ、
天井の高さがとても気持ち良いです。

ここには後日行く予定のゴッホが最後に住んでいた町
オーヴェル・シュール・オワーズで描いた絵もあることだしと思って来てみたんだけど
前に来たときにはあったゴッホの絵もモネの絵もネコソギ無かった・・。
そういえばパリへ来る前、どこかの美術館で『オルセー美術館展』をやるっていう
電車のポスターを見たなーって思いだし、何だかマヌケな気分になりました。
「わざわざパリに来た私が見られない絵を日本にいる誰かが見てるとは・・」
ちなみに後から解ったけど、神戸市博物館でした。(今度見に行こ)

ミレーの『晩鐘』とかマネの『オランピア』とか、
それなりに有名な絵はあったのですが、いまいち気分が乗らない・・。
その中でひとつだけ面白かった絵が、クールベの『画家のアトリエ』という絵。
小学校の美術の本にも載っていた(と思うんだけど)超有名な絵だけど、
私は昔からこの絵の奇妙さが気になってたのよね。
この絵で目立ってるのが画家の隣に立つハダカの女性で、
画家が描いているのは風景画。
そいじゃ何かい?
画家は風景画描くときもハダカの女を侍らしとんのかい!
みたいな釈然としないギモンが・・。
その他にもまわりにはいっぱい人がいて、
アトリエのサロン化した優雅さを見せびらかしてる様で
すっげー嫌な絵っ!!って思ってたのね。
今回本物を見てそのことを思いだし、ゆっくり観察してみることに。
まわりにいた大勢の人物はどれも時代の違う服装をしています。
そして時にはカーテンの隅に隠れたり半分陰になってはっきり顔のわからない人もいます。
それでこの絵の意味が初めて解ったの!
これは本当の画家のアトリエを描いたものじゃなくて画家の頭の中を現してるんだって!
つまり「あれも描きてぇけどこっちも描きてぇなー」って
自分は風景画を描いてるんだけど、頭の中では色々な構想がウヨウヨしてるの。
そう思って見ると、この絵は実に面白い!
半分出かかってるけどまだ陰にひそんでる人物なんて、
クールベさんの心情がとてもよく解る。
これを発見できただけでも、オルセー来てよかったなーって心底思いました。


ルーブル美術館

クリュニー美術館


美術館大好き!に戻る

パリ旅行報告レポートのトップに戻る

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送